中医学という厳父
今では、抖音や世界の先進医療技術を紹介する動画の下には、いつも「中医学という厳父」というコメントがつく。
中医学が病気を治せるかどうかは気にしていない。自分も中医学の医者にはかからないからだ。
子どもの頃、家は貧しく、国内の医療制度もあまり整っていなかった。西洋医学の診療を受けられる場所もなければ、その金もなかった。何か病気になるたびに中医学の医者にかかった。中医学では漢方薬を出され、一日に三服も五服も、何日も飲み続ける。すると風邪のような軽い病気は治った。それが中医学で治ったのか、それともお湯をたくさん飲むことが体によくて、自然に治ったのかは分からない。
国がこれほど長く発展してきた今になって気づいたのは、中医学を懸命に持ち上げる人たちは、ほとんどが漢方薬の川上や川下で金を稼いでいる人たちだということだ。
偽物の薬材を売る人、役に立たない器具を作る人、健康食品を売る人、それに偽の大師だの何だの。
国内の環境では、科学研究をするのは少し難しい。人間関係を作るほうが簡単だ。
初めの頃は、世界の先進医療技術を見るたびに、自分もひどく衝撃を受け、国内の研究環境を悲しく思った。
そのうち、中医学の医者にかかる患者たちは、本心から中医学で病気が治ると思っているのだろうか、と考えるようになった。
国内の普通の人が治りにくい病気になったとき、本当に医療保険を頼りに、遺伝子編集療法、細胞免疫療法、陽子線・重粒子線治療、あるいはホウ素中性子捕捉療法などを受けられるのだろうか。
今の人たちは消費せず、必死に貯金していると言われるが、本当に金を使いたくないのだろうか。
金のない人が、今の国内で本当に西洋医学を頼りに、そうした大病を治せるのだろうか。
人は生きている以上、何かしらの希望が必要だ。中医学は結局、生きたいけれど金のない普通の人たちに、生き続けるための希望をいくらか与えている。
インドの牛の尿で病気を治す話と同じで、私たちはいつも遅れていると思い、笑い話として見る。
だが、金があるなら、先進医療技術で自分を治したいと思わない人がいるだろうか。